2004.02.18

音楽CDの逆輸入制限

 文化庁が音楽CDの海外版の日本への逆輸入を一定期間に限り差し止められる制度を導入する方針を決めたようだ。時限的な立法で公取委と調整したように見える。

 この問題、私の疑問は何でこんなに10倍もの価格差があるのか?だった。海外で安く売れるなら国内でも同じ値段になってもよいはず。レコード会社がそんなに暴利をむさぼっているの?プレス費用だって国内と海外でそんなに違うとは思えないし。

 少し考えてみたらすぐ分かった。10倍もの価格差が生じる理由は直接原価が少ないこと。CDの製造原価はたいへん低い。原価のほとんどは著作権とそのCD製造前の工程で発生するはずだ。ランニングコストを割り込まない範囲なら一部で安売りをすることが可能になる。
 したがって中国では120~150円の海賊版に対抗するために300~400円の政策的な低価格を実施したり、各国のGDPからレコード販売価格を決めたりということが行なえる。しかしこれらは政策的な価格であり全体の経費を回収するためには国内の価格は高く設定せざる得ないということだろう。

 なるほど納得だが、国内の消費者からは(当たり前だが)不評である。レコード会社から言わせると「海外へ市場が広がれば国内の価格も下げることが可能です」となるが…。

 一方でネット配信が普及するのだからこういった規制には意味がないという意見もある。ネット配信でレコード会社が中抜きになれば、どちらにしてもレコード会社は危機になるという点ではこの意見は分かるが、ネット配信なら中国でも日本でも300~400円で売れるという話にはならない。だからこの意見は価格差を論議する場では的外れだろう。

 問題はレコード会社は必要か不要かの論議ではないのだろうか?電子出版では出版社不要論があり、音楽ではレコード会社不要論がある。いったい不要なのか必要なのか。必要とするならどうしたらよいのか。
 レコード業界についてはよく分からないが出版という場に身を置いている私には非常に気になる話である。

→少し前の記事だがMainichi INTERACTIVEに詳しい解説がある。 Mainichi INTERACTIVE カヴァーストーリー
文化審議会の2004年1月14日 答申
文化審議会著作権分科会報告書(案)

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2004.02.06

アナログコピーさえ防止!?

アナログコピーさえ防止できる、画期的なCD複製防止技術 - CNET Japan

 何かすごい技術なのだろう。しかしMDなどの機材には私的録音のための著作権料が含まれている。こいつはどうするのだろう。私的録音はいつ禁止になったのだろうか。アナログでキャプチャしてそれをデジタル化すればコピーは無限という理屈だろうが…。う~む。

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無音の曲を本当に販売

何も聞こえない!--無音の曲を本当に販売しているiTunes Music Store - CNET Japanの記事。


 冗談っぽいが本当の話のようだ。

> Appleによると、曲の大半はアーチストがアルバムの一部として意図的に無音を入れていて、
> レコード業界が販売可能な音楽トラックの形でこれらの曲をAppleに提供したためだという。

 シングルとして無音の曲が発売された例もあるらしいから無音も立派な音楽芸術なのだろうが、大半は意図せざる分断発売。ネットは情報を単位でバラバラに流通させるが、編集があってはじめて成り立つものもあるってことだ。

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