本の手触り
「がびのテラス」で電子書籍ではどうしても満足できない点があるとgabyさんが指摘している。電子本の熱心な読者であったというgabyさんの指摘だけに説得力がある。
→gaby's terrace @Perth | 「電子ブック」を考える
随筆、小説、またはその他のジャンルにかかわらず、あるひとにとって「良い本」というものは、その中に「書かれたもの」だけを指すのではない。装丁と呼ばれる芸術、紙の種類、そしてフォントに至るまで、全てが「書かれたもの」に付随して、「読む」という楽しみを高めてくれるのだ。
手にとって何度も読み返した読者には、たとえ文庫本であろうとも手触りからかすかな紙の匂いまでが、「書かれたもの」と一体となって記憶に残ることが多い。
現在の電子本ではどんな本でも内容以外は同じ雰囲気になってしまう。そこが何とかならないのかという課題がひとつ。
そしてそれらが解決したとしても最後に残るのは本の手触りとでもいうことなのかなぁ。物体としての本の力ですね。これは解決できないもしくは解決しても仕方ないのでは。たとえば江戸の草紙と明治の活字本を単純に比較してもはじまらない。基本的に別のものなんでしょうね。
でも最初の課題は努力の必要がある。いろいろ考えられるがひとつだけ書こう。
たとえば電子本のファイルはすべてフォーマットごとの同じアイコンだ。これでは本を読んだ記念碑がない。アダルト本も専門書も同じアイコン。厚い本もペラペラの本も同じアイコン。とても平板で殺風景だ。本毎にアイコンが違っていて当然だと思うのだ。
最近の読書ビュアはビュアの中に本棚を持ってはいるが、ビュア毎の本棚って読者にとっては迷惑なだけ。自分の本棚が他人の都合でバラバラになっているようなものだ。
本というのは終局的には頭の中に残っているものなのだが、それを思い出させる記念碑とでもいうものが本棚なのだ。各フォーマット共通の本棚ソフトみたいなもので、この辺りだけでも解決はできないものだろうか。

Comments
こんにちは。トラックバック先のがびです。はじめまして。
先週よりウェブログを自サイトに移して、電子ブックについての記事も同時にそちらに引越しました。わたしのほうからトラックバックさせていただこうと思ったのですが、わたしの米国サーバはOutboundを禁止しているのでPingが送れないのです。
できればもう一度トラックバックを打っていただけるとウレシイです。
場所は次のとおり。
URL- http://gaby.e-nihongo.net/archives/000016.html
Trackback- http://www.e-nihongo.net/cgi-bin/blog/mt-tb.cgi/24
あ、それからこのジャンル分けできるアイコンってのは面白いアイデアですね。アイコンをつけるのは自力でもできますが、デフォルトで分類できるなら、とても快適だと思います。
「本の手触り」に関してですが、これはもう仕方のないことですね。わたしのワガママです。(笑)
実際に電子ブックも読んでいますから、便利さをとるか雰囲気をとるか、ってところですね。駅の改札から聞こえていたあの切符切りの職員の手さばきの「音」が、今の自動改札の「無音またはデジタル音」になってしまったのと、ある意味では同じことなのかもしれません。
電子ブックにはやはり興味はあるので、これからも時々オジャマさせていただきます。
Posted by: がび | 2004.04.19 at 09:04 PM